カテゴリ:ほけん営業よもやま話



前回までのストーリーはこちらから オフィスからの避難先と化したいつものカフェ。 ぼくは意味もなく、午前中からこの席をずっとあたためている。営業先のアテがみつからない。 言い知れぬ不安を払い除けるいちばんの方策は、「とにかくがむしゃらに手足を動かすこと」なのだろうが、自らを鼓舞する思いとは裏腹に、重たい腰を一向にあげられないでいる。...
先日、次女が16歳になった。 ということは、ぼくが生命保険の営業をはじめてから、16年が経過したということだ。感慨深い、というか、長さだけでは決して推し測れない濃密さが、この歳月にはある。...
「あなたには、生命保険の営業はむずかしいと思いますよ」 就職支援会社のおじいちゃんコーディネーターは、眉間に皺を寄せつつ、苦笑いをやんわりと浮かべながら言い放った。前職を希望退職してからもう半年、いまだに再就職がきびしいダメなクライアントに、愛想を尽かしているのだろう。...