第40回『サロン経営18年、お客様と長くお付き合いする仕事観』

 今回は、天神の隠れ家サロン・エクランのオーナー、吉村典子さんにご登壇頂きました。表向きのテーマこそ『ファンづくりで心掛けていること』でしたが、僕がお話の中で垣間見た本質は、自己責任と自己管理。ご自身でご商売をされる事に対する覚悟の在り方をお伝えされているように感じられました。

 

 20代の頃に、コスメとメイクトリートメントのアンチエイジングサロンをオープンし、独立の一歩を踏み出した吉村さん。彼女はそこから18年間、ビジネスを通じて、『どう生きたいか、どう人の役に立ちたいか』をずっと模索されてきました。その結果得られた、彼女なりのお仕事のルールは、たぶん彼女自身も全てを表現出来ない位に多様で、誠実にそれを実践されているように思われます。

 

 ずっと継続されているニュースレターの発行(2百数十通のお客様すべてに、必要とされるコメントを必ず書き添える)。人つきあいの4つの鉄則(ウソをつかない・時間を守る・約束を守る・人によって態度を変えない)もそう。ご自身の環境を三年毎に見つめなおし、優先順位を変えて実践するというものも。いずれも継続するのは容易ではないことばかりです。

 

 しかし、彼女にしてみれば『当たり前のことを、誰も真似出来ないくらいにやる』。それが、ご自身が起業家で在り続けることの最低限のルール。確かに彼女は華やかな雰囲気を纏った女性ですが、実は吉村さんのファンは、ストイックなまでに自分の想いを実践している、そんなうしろ姿に魅了されているのではないか。そんな気がしました。